提案の欠点・デメリットの伝え方|隠さず比較する手順
提案の欠点を解消するとは、悪い印象を言葉で打ち消すことではありません。できないこと、追加負担、条件、残るリスクを明らかにし、回避策や別案を含めて相手が判断できる状態にすることです。重大な不適合を言い換えで小さく見せてはいけません。
欠点・制約を4種類に分ける
| 種類 | 例 | 確認すること |
|---|---|---|
| 機能 | 必要な処理に未対応 | 代替手順で要件を満たせるか |
| 運用 | 入力や承認の作業が増える | 誰に何時間の負担が生じるか |
| 費用 | 追加利用者や連携に費用がかかる | 総費用と発生条件 |
| 時期・体制 | 希望日までに全社展開できない | 段階導入や延期が可能か |
「デメリットは費用だけです」のように一括りにせず、相手の利用条件で影響が変わる項目を具体化します。
制約を説明する5段階
- 事実を認める:「標準機能では自動化できません」と結論を伝える。
- 影響範囲を示す:対象業務、利用者、期間を明らかにする。
- 理由を説明する:仕様、安全性、契約など、確認可能な根拠を示す。
- 代替策を比べる:手作業、追加開発、別サービス、要件変更を比較する。
- 残るリスクを確認する:代替策でも解消しない点を伝え、選択を相手へ戻す。
「ご希望の承認フローは標準機能では再現できません。対象は月20件の例外申請です。代替は、例外だけ現行システムに残す方法と、追加開発する方法です。前者は二重運用、後者は費用と4週間の追加期間が生じます。どちらも条件に合わない場合、この製品を採用しない判断が妥当です」
比較表には不利な条件も入れる
| 選択肢 | 利点 | 負担・リスク | 向く条件 |
|---|---|---|---|
| 標準機能 | 早く低コストで始められる | 一部を手作業で補う | 例外件数が少ない |
| 追加開発 | 現行手順に合わせられる | 費用、期間、保守が増える | 処理量と効果が大きい |
| 別案を再選定 | 要件適合を優先できる | 選定をやり直す時間がかかる | 必須要件を満たせない |
提案を取り下げる判断
必須要件を満たせない、安全性を確認できない、費用に対して効果が見込めない、必要な支援体制を提供できない場合は、契約を急がず取り下げや再設計を提案します。短期の受注より、導入後の損失や関係悪化を防ぐ方が双方にとって有益です。
避けたい説明
- 「使えば慣れます」と現場負担を確認しない
- 将来の開発予定を、確定した機能のように話す
- 追加費用の条件を見積書の注記だけに置く
- 相手が気付いていない欠点は説明しなくてよいと考える
- 競合の欠点を誇張して自社の制約を相対的に小さく見せる
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