営業提案の作り方|課題・解決策・効果をつなぐ説明順
営業提案は、商品の機能を詳しく説明することではありません。相手と合意した課題に対し、なぜその解決策が適するのか、どの条件で効果が見込めるのか、どう実行するのかを判断可能な形で示すことです。
提案の基本構成
- 背景:相手の事業や業務で起きている事実
- 合意した課題:優先して解決する問題と影響
- 目標:導入後に実現したい状態と測定方法
- 解決策:実施内容と、課題に効く理由
- 実行計画:範囲、体制、日程、相手側の作業
- 費用・効果:計算範囲、前提、変動要因
- 制約・リスク:できないこと、対応策、見直し条件
- 次の行動:追加確認、社内説明、契約、検証の段取り
課題から解決策へのつながりが弱い場合、機能を追加しても提案は強くなりません。「この機能が、どの業務の、どの問題を、どう変えるか」を一文で説明できるようにします。
短い提案例
課題:問い合わせの担当判定に時間がかかり、一次回答が翌々営業日になる。
提案:受付項目を標準化し、内容に応じて担当部署へ自動通知する。
効果の見方:一次回答までの中央値と、手動振り分け件数を導入前後で比較する。
実行:一部署で4週間検証し、誤振り分け率が基準内なら対象を広げる。
制約:例外案件は自動判定せず、担当者が確認する。
相手によって説明の重点を変える
| 相手 | 重視しやすい内容 | 示す資料 |
|---|---|---|
| 経営・決裁者 | 事業効果、総費用、主要リスク | 要約、投資対効果、選択肢比較 |
| 現場責任者 | 業務の変化、教育、例外対応 | 新旧フロー、役割分担、検証計画 |
| 情報システム | 連携、安全性、保守 | 構成、権限、データの流れ |
| 法務・調達 | 契約条件、責任範囲、解約 | 利用条件、SLA、契約案 |
相手ごとに結論を変えるのではなく、同じ提案をそれぞれの判断に必要な粒度で説明します。
数値は前提とセットで示す
「50%削減できます」と断定するのではなく、「現在の月100時間のうち、対象にできる60時間を半減できた場合、月30時間の削減見込みです」のように計算範囲を示します。実績値、試算、目標値を区別し、他社事例を自社でも再現できると決めつけません。
提案中に確認する質問
- 「ここまでの課題認識に違いはありませんか」
- 「この運用変更で、現場が難しいと感じる点はどこですか」
- 「比較する際、費用と開始時期のどちらを優先しますか」
- 「社内説明に不足している資料はありますか」
避けたい提案
- ヒアリングしていない課題を提案書へ追加する
- 相手の目的より、自社機能の一覧を先に見せる
- 効果の最大値だけを示し、前提や費用を省く
- できないことを質問されるまで伝えない
- 次の判断に必要な人・資料・期限を確認しない
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