謙譲語とは?謙譲語I・IIの違いと使い分け

謙譲語は、自分や自社側の動作を述べるときに使う敬語です。文化庁の「敬語の指針」では、行為の向かう先を立てる「謙譲語I」と、聞き手に対して自分側の動作を丁重に述べる「謙譲語II(丁重語)」を分けています。

謙譲語Iと謙譲語IIの違い

分類働き主な語
謙譲語I自分側の行為が向かう相手・先を立てる伺う、申し上げる、拝見する、お目にかかる「先生に伺いました」
謙譲語II
(丁重語)
自分側の動作を聞き手・読み手に丁重に述べる参る、申す、いたす、おる「私は福岡から参りました」

「伺う」と「参る」を使い分ける

訪問先を立てる

「明日、御社へ伺います」

御社が行為の向かう先です。

聞き手へ丁重に述べる

「明日、出張で大阪へ参ります」

大阪を立てる表現ではありません。

訪問先が人や組織として立てる対象でない場合、「伺う」は不自然になることがあります。単に自分の移動を丁重に述べるなら「参る」を選びます。

よく使う謙譲語

基本形謙譲語例文
言う申し上げる/申す「お礼を申し上げます」/「田中と申します」
見る拝見する「企画書を拝見しました」
聞く・尋ねる伺う/拝聴する「ご希望を伺います」/「講演を拝聴しました」
会うお目にかかる「お目にかかれて光栄です」
受け取るいただく/拝受する「資料をいただきました」
するいたす「担当からご連絡いたします」

「させていただく」が合う場面

「させていただく」は、基本的に相手や第三者の許可を受けて行い、そのことで自分側が恩恵を受ける場面に合います。許可の関係がなく、単に丁寧にしたいだけなら「いたします」「します」の方が明確です。

許可を受ける

「ご依頼を受け、事例として紹介させていただきます」

重くなりすぎる

「本日、休業させていただいております」

案内なら「本日は休業しております」で伝わります。

相手の動作に使わない

「社長が申されました」は、相手側の動作に謙譲語の「申す」を使った上で尊敬の「れる」を重ねた不自然な形です。相手側なら「社長がおっしゃいました」、自社の社長を社外へ伝えるなら「社長の田中が申しておりました」と主体を整理します。

代表的な動詞を横断比較するときはビジネス敬語の早見表を参照してください。

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