契印・割印・訂正印・捨印の違い|契約書の押し方を図解
契印、割印、訂正印、捨印は、すべて同じ目的の印ではありません。紙の契約書で、ページのつながり、複数通の関係、訂正への合意などを示すために使います。契約書ごとの指定、製本方法、当事者の運用を確認してから押します。
4種類の違いを一覧で確認
| 名称 | 示したいこと | 主な位置 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 契印 | 複数ページが一つの文書として続いている | ページの見開き部分、または袋とじの表紙・裏表紙 | 製本方式や提出先により方法が異なる |
| 割印 | 2通以上の文書に関連がある | 重ねた文書の境目 | 内容が完全に同一であることを印影だけで保証するものではない |
| 訂正印 | 記載変更を当事者が確認した | 訂正箇所の近く、または欄外 | 重要条件は再作成・再締結が安全 |
| 捨印 | 後日の一定の訂正をあらかじめ認める | 文書の欄外 | 訂正範囲が曖昧になりやすく、安易に押さない |
位置の考え方
1ページ目境目に契印2ページ目
契約書A2通の境目に割印契約書B
契印:ページの差し替えを防ぐ
ホチキス留めなどでページを開ける文書では、見開いたページの境目に印影がまたがるよう押します。袋とじや製本テープを使う場合は、テープと表紙・裏表紙の境目へ押す方法があります。全ページへの契印が常に法律上必要というわけではなく、登記書類など特定手続には別の規定があります。
割印:複数通の関係を示す
同じ契約書を当事者用に2通作る場合などに、文書を少しずらして重ね、境目へ印を押します。割印は「この2通を一組として作成した」という手掛かりですが、各ページの内容を照合する代わりにはなりません。締結前に版、ページ数、添付資料を確認します。
訂正印:変更内容を読める形で残す
- 誤記を二重線などで消し、元の文字を読める状態にする。
- 正しい文字を近くに記載する。
- 削除・追加した文字数を記載する方法が指定されていれば従う。
- 当事者が訂正箇所を確認し、指定の印を押す。
金額、期間、責任範囲、契約当事者など重要な条件は、手書き訂正より文書を作り直して再確認する方が、後の解釈違いを防ぎやすくなります。
捨印:求められても目的を確認する
捨印は、提出後に軽微な誤記などを直せるよう、訂正前に欄外へ押しておくものです。しかし、どこまでの訂正を認めたかが不明確になるおそれがあります。「手続上必要」と言われた場合も、訂正できる項目と範囲、訂正後の連絡、写しの交付を確認してください。空欄の多い文書や、金額・保証・契約期間に関わる文書へ安易に押さないようにします。
消印・止め印は別の役割
- 消印:収入印紙が再使用されないよう、印紙と文書にまたがって行う印や署名。契印とは目的が違います。
- 止め印:文末の余白への追記を防ぐために使われる印。「以下余白」と記載する方法もあります。
電子契約ではページ境界への契印を再現するより、電子署名、改変検知、締結ログ、確定版の保管で文書全体を管理します。
最終確認日: 2026年7月28日
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